2011年03月05日

「日本の将来」を見据えた経営革新について

昨今、テレビのビジネスニュースを見ていてとても気になることがあります。


よく、会社の経営を改善した事例などを見るのですが、その多くは

「業務を見直して、従業員の●%を削減」といったものばかりが目に付く気がします。


企業経営において確かに人件費というものはコストにおける ABC分析をすればグラフの柱は最も左側にやってくる項目なのだと思います。

つまり、企業にとっては「人を減らすこと」が最も会社の経営を立て直す一番の近道となります。

しかし、本当にそれで良いのでしょうか?

私は、大手電機メーカーにおいて人員計画の業務も担当し、企業における経営の3大要素、「ヒト・モノ・カネ」のうち、もっとも大切な「ヒト」における施策を担当してまいりました。

私の所属していた会社は、技術や経営に派手さはありませんでしたが、とても地道に社員を大切にする会社であったことを覚えています。

例えば、山口県にある鉄道車両を製造している工場では、製造の受注減少にともない、それまでまったく関連の無いドライフラワーを製造したり、椎マツタケ(マツタケのような椎茸)を栽培したりしており、また、造船を営んでいた工場では大手飲料メーカーのA社と提携して「杜仲茶」を製造販売しました。 とにかく、従業員の仕事を確保することに専念したのです。


今、この日本の不況を作り上げてきたのは、おそらくそれぞれの企業の経営革新などによる一般雇用者へのしわ寄せではないかと思うのです。

企業にとって都合の良い非正規労働者の割合が社会全体に占める割合は年々増加し、1990年ベースでは50%に満たなかったものが2010年には70%を超える割合を示しています。

これに伴い、労働市場は完全に「買い手市場」の傾向を見せ、1990当時は 2.0倍を超えていた有効求人倍率も昨今では 1.0倍を超えることは稀になってしまいました。

製造業において、安い人件費を求めて中国、アジア諸国への海外現地法人での製造工程のシフト。また、これに伴う加工技術の海外への流動などなど。

一企業において経営を効率化させるとする施策の多くは日本の社会全体にとって、不利益となることばかりなのです。

また、製造業に関わらず、流通においてもこの傾向は見られます。


従来の農産物は生産農家から卸売市場を通して小売店への流通を行っていたのですが、昨今、勢いを伸ばす、「道の駅」や「インターネット通販」などの直売は企業や消費者にとっては魅力ですが、中間業者にとっては非常に痛手を伴います。

この結果、中間業者は生産農家から、直売よりもさらに安い額でしか取引できなくなるのです。

ちょるちょるドットコムでは、世の中の市場動向や経営のトレンドをウォッチしながら、今、本当に「社会全体」に有益な経営施策を考えなければいけない時期に来ていると考えています。

政府の景気対策においても、単に企業に対する法人税の減税などを行っただけでは、雇用者への還元が図られるとは思えません。 現実に2000年代中盤の小泉政権時代、日本には景気が回復した時期がありましたが、これはすべて使用者側の企業が吸収してしまい、雇用者の生活が潤うには至りませんでした。


これからの企業経営活動においては、やはり各社ともこれまでにない魅力的なサービスや商品を生み出し、安易に従業員を減らさない努力が必要であると考えています。


ちょるちょるドットコムはコンサルティング施策において、「人減らし」による経営効率化は提案致しません。

企業様の「強み」をさらに追求した上でイノベーションを進化させ、より魅力的な新しい商品・サービスの企画などを提案して参ります。
posted by Toshiya at 06:46| Comment(0) | 日記
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